ふと過去に目を向けがちな私。ふと思い出して、私を振った誰かの現在を追ってみた。特に収穫はなかった。就職してた。まぁ、1つ下だったし、そういうこともある。ずっと学生なわけがない。私だっていつの間にかフリーター卒業して就職してた。
私を振った誰かは、私の嫌なところが見えて、私の嫌なところを誰かにぽつぽつとお話するうちに、その相手のことを好きになったのだと思う。これは私の想像。そして、無事、私を振ってそちらと結ばれた。
私と別れた誰かと一生言わない理由は、本当は別れたくなかったからかもしれない。あとは、今でも彼のことを悪者にしたいのだと思う。
そのとき結ばれた彼女も、生きてた。そりゃそうか。人は誰かと繋がっていなくても生きていけることに気づいてしまった。いやいや、気づいていたの、最初から。ただ、その事実から目を背けて、今の私にはこの人しかいないし、この人にもきっと私しかいないと思い込んでいた。
私はたぶん、ここにいなくても生きていけるし、彼もまた同じように、私がここにいなくても生きていくのだと思う。思うというか、間違いない。
依存していることはわかっている、ただ、依存した結果、離れて身を投げるほどの依存ではない。相手を刺すほどの依存ではない。
私たちは普通だ。普通に一緒にいて、普通に幸せになって、普通に距離ができた。私たちは普通なので、きっとまたねと言ってもまたねはない。
今日も明日も明後日も、きっと1年後も、フォルダの思い出も消えないし、私たちもきっと消えない。きっとどこかに存在している。
それがここであるかどうかはわからないけれど。