口に蜜あり腹に剣あり

 

 

 

私は、ちょっとだけ不幸なきみが好きだったのだと思う。私は、誰かの幸せを心から願えない。私との幸せでないのなら、私よりちょっとだけ不幸でいてほしい。

推しの幸せくらい、心から願っていたかったけど、たぶん私には無理だ。誰かの幸せに巻き込まれたい。心のバケツは、誰か色の液体で常に満たされていたい。依存したいわけじゃないけど、誰かの幸せの1部でありたい。

誰かとの幸せに、きっと私は不要な人間なこともあるだろうから、関係の名前とか、形とか、肩書きとか、ほんとになんでもいいの。私も仲間に入れてほしい。

誰かとの幸せで生まれた虚無も、誰かの幸せで満たされたい。

生々しい生は、私にとっての虚無なので、逃げるための避でありたい。私の心はもう耐えられない。誰かの誠実が、私の心に穴を開けるのは、きみの誠実が欲に勝てていないことにあるのかもね。私も受け入れてしまっているけどさ、もう会わないの理由がそこにあったら、きみはどうするかな。

あぁ、何の話か分からないね。いいんだ。いいんだ。私がただ、すっきりしたいだけ。