海と思慮と毒薬

 

 

 

「思慮深い」は、褒め言葉だ。考えることは、良いことだ。ただ、考えすぎて自爆する。毒を塗って、舐める。私は自分で自分を殺している。

 

 

あれでもそれでも、どうでもいいことだ、考えぬこと。眠ること。考えても仕方のないこと。俺一人ではどうにもならぬ世の中なのだ。

 

それなりに投げやりで、物事を深く考えず、適度に諦めて生きることが気楽に生きるということだ。私はそれができない。それでいいのだ。私はそれで。

海と毒薬を読んだことはありますか?私はある。戦争中に米兵の生体解剖に参加した勝呂っていうお医者さんが主人公のお話なのだけど。読んでみて。私は苦手だった。繊細さんなので。

私は私で良かったと思う。誰かの悲しみに寄り添えて、悲しくなって、涙を流せる私で良いのだと思う。人の悲しみも涙もこんなにも感動的なのだから、それが偽善だとしても、それが私なのだから。私には心があるのだから。

冒頭の文に意味はないよ、ただの戯言。世迷い言。