次の純猥談のタイトルです。嘘です。
楽しいだけで良いはずの恋愛に、私は何を求めていたのだろう。
何かに期待をして、誰かに期待をして、この公園に一緒に来たかったなと、仕事の帰りに1駅だけ、思い出と期待を電柱に塗りながら歩く。またねがあればね。ほらまた何かを期待している。
私の間違いはどこから始まったのだろう。終わりは、どこから始まったのだろう。始まりが全て、終わりだったのかも。終わらせた何かは無意味だったのかも。誰かのため、何かのため。私は誰のために、何を終わらせたのだろう。
ぼんやりとした日々、曖昧な関係、退屈な満足感。
もう何も。
何もない日々、無関係、忘れていた虚無感。刺激的な充足感を失った私は、空っぽだった。誰からの肯定も好意も、もう何も。
今日も星は見えないし、特に何も満たされない散歩をしている。もうない。誰も。何も。
できるようになったことがまた、できなくなって、また扉が閉まった気がした。
人とご飯が食べられないこと。人からの肯定を受け入れられないこと。好きを信じられないこと。素直になれないこと。助けてって言えないこと。好きと言えないこと。
他人からの好意を避けて、好きを隠して、他人が離れて、好意が遠ざかって、そして初めて好きを自覚して。完。
私は何かをしてあげられたのだろうか。好きを隠して、好きを伝えず、ただ一緒にいて、何かを残せたのだろうか。きっと何もない。あぁ、指輪くらい残してくればよかった。
相手のことを考えているつもりだった。嫌いになりたくないから、信じていたいから、だから機嫌を伺って、謝って、それで。きっとそれに対して相手は嫌気が差していて、返事をしなかったり、言葉が軽かったり。相手の言葉は怖くて、私が勇気を出して言った言葉も、受け流された。「笑」って、笑いごとじゃないよ。私はずっと泣いているよ。好きだった。
それでもまだ期待をしていて、LINEをブロックすることもできない。そして私は報われない。
私は何をもらえたかな。できないことが増えたよ。居場所を失ったよ。お酒の量が増えたよ。帰る時間が遅くなったよ。楽しかった。幸せだった。きみが味方なだけで、無敵だと思ってた。もう何もないけど。
人を嫌うのが、嫌いだ。嫌われるのも、嫌いだ。ちゃんとばいばいって言える私だったらよかったね。またねとも言えないけど。
ジグソーパズルみたいな文章が好きだ。私にも解けないよ。たった2ヶ月のパズル。お出かけもしてない、何もない。それでも、好きだった。幸せだった。触れた、だけだった。それでも、寒い冬の私の手は冷たくて、きみの手は暖かかった。それだけで。
おしまい。